こんなことを書いたら他の美容師さんに怒られそうですが、事実です。
そもそも普通のストレートパーマは普通のパーマを落とす分にはいいんですが、くせ毛は伸びません
縮毛矯正は別ですが、普通のストレートパーマでは、なぜくせ毛は伸ばせないのか?
まず、髪の毛には3つの結合があります。
水素結合、塩結合、シスチン結合とあります。
この中で、一番強いのが水素結合で、7割をしめています。
水素結合は簡単に説明するとブローやアイロンで髪の毛にカールをつけた場合、カールが長持ちするのは、水素結合が髪の毛の7割をしめているので強力という事です。
寝ぐせが水に濡らさないと治らないのもこれがかかわってきます。
逆にパーマをかけても濡れているときは、ウエーブが出ますが、乾かすとウエーブがのびたりカールが出なかったりします。
これも水素結合の方が強力で、パーマのシスチン結合が弱いのが原因です。
パーマの話はまた今度書きますが、普通のストレートパーマでくせ毛を伸ばそうとしても伸びないのが、この強い水素結合がかかわってきます。
くせ毛はその度合いにもよりますが、髪を乾かすと出てくることが多いですよね。
髪の毛の形状がストレートの方と違い髪の毛を乾かすことでくせが出るくせ毛は水素結合の要因が大きいので普通のストレートパーマをかけても濡れている時は真っすぐでも乾かすとくせが出てきます。
これが普通のストレートパーマではくせ毛は伸ばせない理由です。
何故美容師は伸びないのにストレートパーマを進めるのか?
正直私は理解出来ません。
私は絶対に進めないし髪を傷めるだけなので、やめた方がいいといいます。
そのことで、お客さんと気まずくなることもたまにありますが、私は勧めません。
多くの美容師は経験上で普通のストレートパーマがくせが伸びないことは理解していますが、売り上げの事や稀に剛毛のバージンヘアの方には多少効果がある場合があります。
その成功事例があるので、進める事もあるのではないかと考えます。
ただ、剛毛のバージンヘアの方でも、何度も普通のストレートパーマをかけると髪にダメージが出来て、普通のストレートパーマでくせ毛が伸びるよりもダメージが深刻になってきます。
美容師からみてダメージヘアーのくせ毛で軟毛の方が普通のストレートパーマをかけたりすると、悲惨な事になるのは目に見えています。
それなのに進める美容師は残念ですが、あまりいい美容師とは言えないでしょう。
普通のストレートパーマは何のためにあるのか?
基本パーマをかけてそれを落とすものです。
それ以外に用途は、正直あまり見当たりません。
ストレートパーマの薬が進化しても基本はあまり変わりません。
そもそもこの数十年パーマ液もそれほど進化していません。
それなのに業界は毎年パーマをはやらそうと頑張っているようです。
パーマのピークはバブルの時期でそこからずっと下降しています。
利益率のいいパーマは、美容室はもちろんですが、美容メーカーも売れれば儲かるので、努力しているようですが、画期的なものはいまだにありません。
それは、ストレートパーマでも同じことです。
ここでもう一度書きますが、普通のストレートパーマではくせ毛は伸ばせない
失敗の可能性が高いので本当に進めません。
おぼいておいた方がいいでしょう。